2014年1月15日水曜日

良くも悪くも序章にしかなれなかった劇場版Wake Up Girls!とTV版1話を見ての感想

見ない方がいいと忠告を受けていたのですが、TV版1話を見てもさっぱりだったので劇場版のWake
Up Girls!を見ました。(ニコニコ動画で)

全体のほんとに全体の流れとしては悪くなかったです。結成秘話は映画で補完し、本編は結成後の話から始まる、というのもいいでしょう。そしてメインの歌は良かったです、神前暁さんが作曲ですし期待通りでした。

劇場版と言っても立ち位置的には序章や第0話というような内容です。1話を見終わった後から見た人間から言わせてもらっても、映画は見なくても良いです。特に映画館に行って見ようとしてる人は思いとどまってください。1200円+αを払って見に行くようなものではないです。

これを見た人が映画を見なくても良いようにと、この後の話ためにストーリーを話します。
ネタバレでしかないので嫌な方は飛ばしてください。
田舎の弱小芸能事務所で働く主人公の1人である松田は、社長の突然の決定によりアイドルユニットWake up girls!(以下WUG)を結成する。なんとか6人は集まったものの、大人気アイドルグループで初代センターを努めていた島田真夢には過去の問題が原因で断られてしまい、センターを張れるような人間がいないことが課題であった。そして6人のままインディーズでのCDを出すこととなったが、初ライブ前に社長に会社の金を持ち逃げされ、解散の危機に追い込まれてしまう。それを見た島田真夢は過去の自分と重ね合わせ、夢を諦めてはいけないと説得し、自分もWUGへ加入する。初ライブは観客こそ少ないものの、ドルオタからアンコールをもらえるくらいには成功?に終わった。松田「俺とWake Up Girls!の明日はどっちだ!?」
これでもう劇場版を見なくても大丈夫です。



既に書いたようにこの映画はWUGが結成するまでの物語になっていて、TVアニメから見ると第0話もしくは序章にあたります。序章として結成までの流れを映画で見せるのは良いのですが、それをTV版まで引きずってしまうのが悪かったです。

例えば、アイドルマスターはアニメではアイドルは全員765プロに入っている状態からの話ですが、アニメから見始めたとしても違和感はありません(知名度の問題でもあるかもしれませんが)。一応、ドラマCDで765プロに入るまでの話が1人30分ぐらいであるんです。それにゲームも入る所から始まりますしね(2より前は)。逆に結成するまでを1クールも使って描いたのがラブライブ!です。

で、Wake Up Girls!はどうだったかと言うと、全員が見るわけでない映画ありきで始まってしまったわけです。わざわざ序章を映画にしたということはWake Up Girls!の結成話はファンが知っていてニヤニヤすればいいだけの立ち位置なのに、映画中で綺麗にまとめずにテレビアニメにつなげました。1話でちゃんと説明されればよかったのですが、社長が金を持ってドロンしたために借金があること、Wake Up Girls!が解散の危機であること、などは劇場版を見ていないとわかりずらい、もしくはわからなかったです。とりあえずまだ1話なのでどうなるかわかりませんが。

映画を見てないとかなりとっつきにくかったです。


映画になれない序章でしかない作品

何度も言ってますが映画では、便宜上映画と言いますが、WUG結成までの物語を書いています。が、その中身あまりにも薄すぎる。さらに作画も大事なシーンで崩れたりと映画未満の序章以上でも以下でもありません。

アイドルアニメといえども別にライブシーンが全てではないので、それまでの過程も大事だと思います。ライブシーンは最大の見せ場ではありますが、そこに到達するまでの過程や、そのライブにどんな意味があるのかがあってこそ、より栄えると言うものです。

今回は初ライブという舞台まで出来上がっているのですが、そこまでにキャラクターについてほとんど話されていません。そのため、どんな性格をした人物なのか、どんな考えがあってそこに立っているのかなどが殆どわかりません。いや、これが5分ほどのPVならいいのですが、劇場版でこれは雑すぎるんじゃないでしょうか。

何も1人1人掘り下げろと言っているんじゃありません。それはテレビシリーズでやってくれる筈なんで問題ありません。ただ、WUGはまとまりが無いがそのうちまとまるとか、試練は結束を生むとか言わせておきながら、結局何も描かれないってのはあんまりじゃないですか。

ただ、それぞれちゃんとキャラは立っているのでわからなくなる心配はありません。名前は覚えられませんが。

特に今回、メインで話が展開された島田真夢は過去に何かあったことをほのめかしていて、というかそれが問題でWUGへの参加を拒んでいたのですが、それすら殆ど語られません。にも関わらず途中で過去と決別(?)してWUGに参加するようなシーンがこられても共感も納得もできるはずがありません。

もう一度言いますが、序章だろうが、第0話だろうが、結成秘話だろうがなんだろうが、映画を見に来たのです。高い金を払い、人によっては映画館に行ってまで見ようとしたのです。だったらもう少し丁寧にやってもよかったんじゃないですかね。60分にしないでももう少し長く作ることはできなかったんでしょうか。見終わってから「見なくてもよかった」ではすまないんです。

OPや話からある程度推測できるから考えればわかる。とか言うのを見ましたが、わかればいいじゃなくて、そもそも劇場版ありきで作っていることが悪いって言ってるんです。


ライブシーンについて

やっぱりアイドルアニメの1番の見せ場はライブシーンなんですよ。それなのに、ライブシーンでパンツですよ。コレ
いや、パンツが悪いわけじゃないんです。ただ、パンツを見せるために何を犠牲にしているのか、ってことが重要なんです。パンツを見せるために顔が、体が映ってないんです。アイドルのライブシーンなのに!アイドルのライブなのに!監督が何を見せたかったのか、パンツなのかアイドルなのかわからなくなります。

さらに酷い言い方をすれば、既存のアイドルアニメのライブシーンに勝てないと思ったからパンツに逃げた、と。そう思ってしまっても仕方ないんじゃないでしょうか。

ライブシーンに関してもう一つ。これ、マネージャーの松田さんがビデオカメラで撮っていたって設定になっているからかもしれないんですが、手前の子にピントを合わせて後ろの子がぼやけてしまっています。それってとっても勿体無い。アイドルのライブなんだからアイドルを全力でかわいく映すべきなんです。折角の見せ場を削ってしまう必要はないんじゃないでしょうか。ステージで全力で輝かせるべきなんです。

いくら引きとはいえ顔がこれってのは酷い。

そもそも、公式サイトのキャラクターページからして素人が切り抜きしたような画像を使っていたりと仕事が雑なんです。

キャラクターをかわいく映すような努力を怠っていて何がアイドルアニメだ。


最初に書いたように全体の流れとしては悪くないし、メインの歌は良かったです。

ただ、映画として悪い点はいくらでもありますし、首をかしげるような下品なネタもありました。もうWake Up Girls!という名前はどこまでいってもラブホの名前でしかないです。

まだテレビシリーズは始まったばかりなのでこれからの展開に期待したいと思います。

時は、アイドル戦国時代。とわかっていながらのこれですから
監督とWake Up Girls!の明日はどっちだ!

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